【生理学3】睡眠のメカニズムを徹底解説!レム睡眠とノンレム睡眠の違いとは?


睡眠のメカニズムを徹底解説!レム睡眠とノンレム睡眠の違いとは?

みなさん、毎日の睡眠について意識したことはありますか?「しっかり寝たはずなのにスッキリしない」「夢をよく見る日と見ない日がある」など、睡眠の疑問は尽きませんよね。

今回は、生理学の観点から「脳波と睡眠」の仕組みについて分かりやすく解説していきます!

脳波ってなに?

脳は自発的に電気活動を行っており、これを導出・記録したものを脳波(EEG)と呼びます。 基準となるalpha(アルファ)波を元に、周波数が高いものを「速波」、低いものを「徐波」に分類します。正常な脳波には主に以下の4種類があります。

  • alphaアルファー波(8〜13Hz):正常成人が目を閉じて安静にした状態(安静閉眠時)で最もよく現れます。
  • betaベータ波(14Hz以上の速波)精神活動中や感覚刺激を受けたときなどに現れます。(集中 ストレス)
  • thetaシータ波(4〜7Hzの徐波)睡眠時に著明に現れます。
  • deltaデルター波(0.5〜3Hzの徐波)深睡眠時や深麻酔の際に現れます。

※なお、脳の活動が完全に消失すると脳波は平坦になり、平坦脳波は脳死の指標の1つとなります。

睡眠中の身体と脳のフラグ

睡眠時は、網膜系の働きが抑えられて筋緊張が低下し、反射活動も弱くなります。また、心拍数や血圧も減少し、身体の活動水準が低下した状態になります。このとき、脳波には$\theta波や\delta$波などの徐波がみられます。

睡眠は大きく「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2つに分けられます。

レム睡眠とノンレム睡眠の違い

睡眠中には、徐波が続くだけでなく、覚醒時を思わせる脳波が現れる時期があります。それぞれの特徴を比較してみましょう!

🌙 ノンレム睡眠(脳もぐっすり眠っている状態)

  • 脳波:徐波(theta波やdelta波)が出現。
  • 特徴眼球の運動はなく、全身の骨格筋は適度な緊張を保っています。心拍数や呼吸は安定しています。夢はほとんどみません
  • 割合:睡眠全体の約80%を占めます。

☀️ レム睡眠(体は眠っていても脳は起きている状態)

  • REMの由来急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の略。
  • 脳波:覚醒時を思わせる脳波が出現。
  • 特徴眼球が急速に動き、全身の骨格筋は弛緩します。心拍数や呼吸が乱れ夢をみていることが多いです。
  • 割合:成人では1晩に4〜5回起こり、睡眠全体の約20%を占めます。

スッキリ目覚めるための「眠りのサイクル」

睡眠中、ノンレム睡眠とレム睡眠は約90分周期で繰り返されます。

このサイクルの変わり目、特にノンレム睡眠からレム睡眠に移るタイミング(あるいは眠りの浅い部分)で起きると、目覚めがスッキリしやすいと言われています。

毎日の睡眠の質の向上や、生活リズムを整えるヒントとして、ぜひ脳波や睡眠のサイクルを意識してみてくださいね!

提供いただいた資料の内容を踏まえ、鍼灸師の臨床や施術に役立つワンポイントアドバイスをまとめました。

鍼灸師のための臨床ワンポイントアドバイス:睡眠と自律神経へのアプローチ

睡眠と脳波のメカニズムを理解することは、自律神経症状や不定愁訴を訴える患者さまを施術するうえで非常に重要です。

  • 睡眠ステージと自律神経の評価:睡眠中は網様体の働きが抑えられ、心拍数や血圧の減少、筋緊張の低下が起こります。不眠傾向や慢性疲労を抱える患者さまは、この自律神経の切り替えや身体の活動水準の低下がうまくいっていないケースが多いため、施術前後の状態把握のヒントになります。
  • レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルに着目:睡眠中は約90分周期で、脳が活発な「レム睡眠」と、脳も身体も深く休まる「ノンレム睡眠(徐波睡眠)」が繰り返されます。患者さまから睡眠の質の悩みを聞く際は、単に「何時間寝たか」だけでなく、このサイクルや深い睡眠(\delta波などが見られる深睡眠)が取れているかに目を向けることが大切です。
  • 施術への応用:自律神経を整える鍼灸施術を行う際、副交感神経優位な状態(ノンレム睡眠時のように身体の活動水準が下がり、リラックスした状態)をいかに引き出せるかがアプローチの鍵となります。施術中の患者さまの筋緊張の緩和度合いや呼吸の安定性を観察し、質の高い睡眠へと導くための生活指導やアドバイスに活かしていきましょう。