血液型と生体防御機構の仕組みを分かりやすく解説!
私たちの体には、自分の体を病原体から守る「生体防御機構」や、一人ひとり異なる「血液型」の仕組みが備わっています。重要ポイントを整理して紹介します!
1. 血液型の仕組み
異なる血液型の血液を混ぜると、赤血球が互いに接着して塊をつくります。これを赤血球の凝集反応と呼びます。
ABO式血液型
ABO式血液型は赤血球の膜に存在する タンパク質A.B の2種の抗原(凝集原)の有無によって分類されます。(例 Aの身持つものをA型 持たないものをO型)
また、血漿中には抗原に対する alpha(アルファ)、beta(ベタ)の2種の抗体(凝集素)が含まれます。

※凝集反応は A + alpha、B + beta の組み合わせのときに起こるため、輸血は原則として同型輸血を行います。
(2) Rh式血液型
Rh因子の有無による分類です。
Rh陽性(Rh+):Rh因子を持つ人
Rh陰性(Rh-):Rh因子を持たない人
母親が Rh-、父親が Rh+ で胎児が Rh+ の場合、第1子の出産時に胎児の赤血球が母体内に入り、母体内で抗Rh抗体が作られます。第2子を妊娠した際、この抗Rh抗体が胎盤を通って胎児に移行すると、胎児の赤血球が凝集反応を起こして流産などを招くことがあります。
生体防御機構とは
生体には、病原微生物などの異物の侵入を防ぎ、さらに侵入した異物を排除する生体防御機構があります。白血球を中心とした細胞や、様々な液性因子が関与しています。
(1) 自然免疫と獲得免疫
侵入した異物に対して、体は二段階の免疫で対応します。
1. 自然免疫(非特異的防御機構)
異物の特異性と無関係に起きる最初の免疫です。初めて侵入してきた微生物などに対して速やかに排除しようと働きます。顆粒球やマクロファージ、インターフェロンなどが重要な役割を果たします。
2. 獲得免疫(特異的防御機構)
異物の特異性を認識・記憶し、特異的に排除しようとする免疫です。感染の繰り返しで反応が増強する特性を持ちます。B細胞やT細胞、抗体などが重要な役割を果たします。
3. 自己と非自己の認識
免疫系は通常、外来の異物を攻撃の対象にしますが、自分の細胞に対しては免疫反応を起こしません。この仕組みを自己と非自己の識別といいます。
自己と非自己の識別(HLAや自己寛容)がうまく働かなくなると、自分の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患や、無害な物質(スギ花粉など)に過剰反応するアレルギーが起こります。
臨床では、自律神経の過緊張やストレスが免疫のバランスを崩す原因になるため、経絡治療やツボへの刺激を通じて心身の過緊張を緩め、免疫の暴走を鎮めるアプローチも鍼灸の大きな強みとなります。
HLA(ヒト白血球抗原):生体のほとんどの細胞の表面にある「自己のマーカー」です。多様性に富み、他人間で一致する確率は非常に低いです。
自己寛容:胸腺の働きによって、自己の正常な組織に対して免疫が抑制される仕組みのことです。
4. 抗原と抗体の働き
抗原:免疫系が認識する分子のこと(ウイルス、細菌、寄生虫の表面タンパク質や糖など)。
抗体(免疫グロブリン、\gamma–グロブリン):特定の抗原と特異的に結合するタンパク質です。抗体は抗原と結合し、無毒化して排除する働きを持ちます。
5. 表面のバリア(皮膚や粘膜)
異物が体内に入る前の最初の防衛線です。
角質層:皮膚の最外層にあり、微生物の通過を防ぎます。
脂肪酸:皮膚から分泌され、多くの微生物に対して毒性を持ちます。
細菌叢:皮膚や粘膜表面の常在菌によって形成され、病原菌が生育しにくい環境を保ちます。
リゾチーム・ラクトフェリン:体液中に含まれる抗菌性化学物質です。
線毛運動:気管粘膜の上皮細胞にあり、咳やくしゃみとともに異物を体外へ吐き出します。
胃酸:強酸性によって多くの細菌を破壊します。
西洋医学でいう皮膚の物理的・化学的バリア(角質層、皮脂、常在菌叢など)や自然免疫(非特異的防御機構)の働きは、東洋医学における「衛気(えき)」の概念と非常に近いです。
衛気は、体表を巡って外邪(ウイルスや細菌などの病原微生物)の侵入を防ぐ防御システムの役割を担っています。ここが弱まると風邪をひきやすくなるため、肺気や脾胃を整えて衛気を充実させることが、バリア機能の強化(免疫力アップ)につながります。
